アニスピホールディングス|ビジネスモデル調査

アニスピホールディングスについて

アニスピホールディングスという企業を知っているでしょうか。こちらの企業は主に8つの事業を行なっているのですが、その全てで「人間も動物も幸せにしたい」と考えるビジネスモデルを遂行しています。

株式会社アニスピホールディングスは、2019年8月1日、株式会社CARE PETSからの社名変更という形で誕生しています。アニスピホールディングスはバリューとして「ISSUE DRIVEN COMPANY」を掲げています。その「ISSUE DRIVEN COMPANY」をさらに発展させ、「人間社会の諸問題を、事業を通じて【ロジック】と【アニマルスピリット】で解決することによって成長する会社」と位置づけ、社名に”Animal Spirit”(アニスピ)を冠した包括的なブランドグループとしてリスタートを切ることになったのが始まりです。

アニマルスピリットとは、人間が失いつつある動物としての感覚や本能のことを指しており、アニスピホールディングスでは、動物の持つこの「動物らしさ」に敬意を払い、彼らのように優れた感覚を取り戻し、それを経営のパワーに変えていきたいと考えています。

動物を大事にし、動物と共生すること。
自分らしく自由に生きたいという気持ち。
あるがままを受け入れること。
すべてをインクルージョンすること。
そして、予測不能で非合理な行動や存在の価値を認め、それを差別しない社会を目指すこと。

経済行動学において、人は常に合理的な行動をするのではなく、しばしば予測不能で不合理な行動をすることが知られています。そういった、一見不合理で動物的な「アニマルスピリット」こそが、ときに企業家によるイノベーションの源泉となり、経済の発展に重要な役割を果たすことがあります。

このように、動物的な考え方を日常生活に取り入れること、そしてそれをビジネスとする企業がアニスピホールディングスとなっています。

アニスピホールディングスの主な8つの事業

アニスピホールディングスには主な8つの事業があります。その8つの中から複数のビジネスをピックアップして簡単にご紹介したいと思います。

ペット共生障害者グループホーム「わおん」

障がいを持った方にとってペットを飼うことはハードルが高く、ペットと暮らすことを諦めざるを得ないケースは意外と多く存在しています。また、たとえば高齢の方は身体的能力の低下によって、ペットを散歩に連れ出してあげられなくなってしまったり、ペットのための買い物やお世話が困難になってしまったりといったことがあります。

しかし、「アニマルセラピー」が科学的に証明されているように、ペットと生きる毎日は希望と活力を与えてくれるだけでなく、精神障がいの症状改善や認知症予防につながることが期待されます。

動物介在活動(Animal Assisted Activity)は、身体的・精神的苦痛の緩和ケアとして有用であったり、QOL(Quality Of Life, 「生活の質」)の向上に寄与していたりといった事例が数多く報告されています。「わおん」の施設においても、ご入居者およびご家族などから多くの喜びの声をもらっているようです。

動物看護師によるペットシッター&看護「ケアペッツ」

CARE PETS(ケアペッツ)は、専属の動物看護師が愛犬・愛猫の介護・看護・ペットシッターなどのホームケアサービスを提供するサービスです。

このサービスを始めたきっかけは、CARE PETS代表の藤田さんが長年一緒に生活している愛猫が、29歳という超高齢になり、徘徊や失禁などの認知症症状がかなり出てきた中で、「犬も猫も人間と同様に高齢化してきていて、それによって介護や看護といった面や散歩や食事などの生活面で困っている方々が大勢いるのではないか?」という素朴な疑問からでした。

これまで人間の介護や福祉に約20年間携わってきた藤田の経験を「動物の介護や看護といったホームケアに活かせるのではないか?」ということで、動物看護師の資格を持つ妹の菅原渚とともに CARE PETS(ケアペッツ)を立ち上げ、介護・看護・シッティングサービスを開始したようです。

また、現在では多くの反響があり、その反響に応えるため、サービス提供可能エリアを順次拡大しています。CARE PETS(ケアペッツ)の理念は「人間福祉と動物福祉の追求」です。その実現のために「人間と動物の地域包括ケアシステムとそれを支えるプラットホーム」をつくりだす動きを取っています。

プロが教えるしつけの教室「犬塾」

『犬塾』とは、株式会社犬塾の展開する、シャンプー・カット・しつけなど、犬にしてあげたいことが学べる飼い主のためのスクールです。

アニスピホールディングスでは、犬塾のコンセプトに共感し、戦略的パートナーとして業務提携を行っているようです。これにより、ペットの飼い主さまが、犬塾メニュー、ケアペッツメニューの両方をご利用いただける環境を整備することができるほか、同ブランドのフランチャイズ事業の共同展開も行っているようです。

空き家の活用・再提案「空き家活用研究所」

障がい者グループホームをはじめ、介護・福祉事業用に使用する空き家物件の情報収集と物件提供、土地の有効活用提案を行います。株式会社 空き家活用研究所は、ペット共生型障がい者グループホームを展開する株式会社アニスピホールディングスのグループ会社です。空き家を活用を通じて、不動産の付加価値を高め、福祉への貢献を目指しています。

 

このように、アニスピホールディングでは多くの「ペットに関連する」事業に対してビジネスを行なっています。また、ペットが関わっていなくても、社会福祉の観点からビジネスを拡大している企業となっているのではないでしょうか。

アニスピホールディングスをよく知るために

アニスピホールディングスをよく知るために、公式ホームページに代表への質疑応答が載っているページがありましたので、そちらより引用して代表の紹介を行います。

編集部
なぜいま、動物と障がい者グループホームを組み合わせて事業を展開しているのでしょうか?

こんにちは!株式会社アニスピホールディングス代表の藤田です。社会福祉学科に入学した18歳からかれこれ25年間福祉に携わってきた私が、「なぜいま動物と障がい者グループホームを組み合わせた事業を全国に展開しているのか?」

について長々と解説しますので、お時間ある際にご一読いただければ幸いです。
*大きな社会問題であることは確かであり、興味深い内容だとは思っています。

私たち株式会社アニスピホールディングスは「人間福祉と動物福祉の追求」という理念のもと「Issue driven company」(社会課題を解決することによって成長していく会社)として全社一丸となって成長しています。

私をはじめ、役職員全員が現代社会のさまざまな課題をどのようにしたら解決していけるのか?と日々思考を重ね、次々とアクションを起こしている会社です。では、まず私の自己紹介から始めさせていただきます。

編集部
日本は犬猫の殺処分が世界で最多というのは本当でしょうか?

衝撃的な数値になりますが、日本では約38,000頭の犬猫が行政機関によって殺処分されています。(10分に1頭殺処分されている)さらに、推計ですが約30万頭が民間の引き取り屋と呼ばれる業者によって殺処分されています。(ドイツやフランスでは既に殺処分はゼロ)

殺処分の原因は様々ありますが、1つは超高齢化によって、飼い主が高齢者になり、施設入所や病院への入院、要介護になってしまったなどがあります。

そしてもう1つは完全に人間のエゴによるもので、ブリーダーが産ませ、ペットショップに売り、ペットショップで売れ残った子達がブリーダーに戻され(そういう契約になっている)、その結果ブリーダーにどんどん溜まっていってしまう。

そこで、その子たちを「引き取り屋」と呼ばれる業者が引き取り、殺処分しているという現状があります。(殺処分の方法は行政機関のように定められてはいないのでひどいケースだと餓死・共食いというものまである)

何の罪もない命を人間のエゴによって殺し続けている現状は、人間の叡智で解決していかなければならないと私たちは考えています。

私たち【わおん障がい者グループホーム】では殺処分される運命にある犬や猫の命を1つでも確実に且つ持続可能性が高い形で救っていっています。
そして、私たちが救ったはずの命が、私たちのグループホームでは人間を救ってくれています。

入居者の方々から
「仕事から帰ってきて犬や猫が出迎えてくれると癒される」
「前までてんかん発作が起きてたけどわおんに入ってから全然発作が起きなくなった」
「犬の散歩に行くと地域の人たちと”犬友達”になれる」
「散歩するとカラダを動かすから健康にいいよね」

というような声がたくさん聞かれます。

保護した犬猫によって人間が「救われている」「癒されている」「コミュニティとの架け橋になっている」ということが実際に現場で日々起きています。この救い・救われの連鎖を今後も全国各地に広めていき、1頭でも多くの命を救っていきたいと私たちは思っています。

編集部
日本の社会保障費は年間100兆円以上って本当ですか?

日本国の社会保障費は1年間で100兆円を超えており、その額は毎年増え続けています。ご存知の通り、社会保障費は「年金」「医療」「介護」「障害」「生活保護」で構成されています。

社会保障費は2025年度には150兆円弱まで伸びると予想されています。それに対して歳入はそこまで増えておらず、毎年国債を発行して、それで財政を賄っているのが現状です。特に医療費は年間で40兆円以上かかっており、高齢化の進展などによって年々増加しています。そうした中で、財政の持続可能性の観点から、私たちは医療から福祉への移行を進めていくことが重要なのではないかと考えています。

医療は、医師や看護師の配置、設備基準を満たすための設備投資など、どうしても費用がかさむ傾向にあります。それに対して福祉は医療と比較するとそれらの基準が低いため、コストを下げられるという特性があります。特に精神医療に関しては、ベルギーやイタリア、ドイツなどの前例があり、医療から福祉への移行が可能であるということが実証されています。

精神病院から障害者グループホームへ移行することによって、医療費の削減はもちろん、入院中は生活保護を受給していた方々が、

・一般企業への就職や就労支援事業所の利用などによって生活保護から脱却 し、

・納税者になることも可能 であり、

・社会保障費の削減だけではなく、歳入やGDPの増加にも貢献 でき、さらには、当事者本人が

・「就職して自分で稼いでいるんだ」という自信 につながり、

前向きに人生を歩んでいく大きな第一歩を踏み出すことができるという点で、「医療から福祉への移行」はこれまで以上にスピーディかつ大きく展開されていくべきだと考えています。

そのためにも、受け皿であり就職への拠点となる障がい者グループホームの整備がこれからますます促進されていきます。

このように、目を向けると大きな日本の課題になっていることにチャレンジしていることがよく分かります。社会課題は国がなんとかしたいと思っている大きなものであることは間違いありません。そんな状況を改善できればと思っているのではないでしょうか。代表の人柄が伝わる内容だったと思います。

アニスピホールディングス会社概要

会社名 株式会社アニスピホールディングス
(旧社名:株式会社CARE PETS)
所在地 〒102-0074 東京都千代田区九段南3-1-1 久保寺ビル3階(2020年4月13日に移転)
設立年月日 2016年8月5日
資本金 53,000,000円
代表取締役 藤田 英明(ふじた ひであき)
(株式会社空き家活用研究所、株式会社キュワンシステム、
株式会社スマートフクシ、株式会社アイデアル 取締役兼務)
取締役 ・菅原渚(すがわら なぎさ)
・桝本幸典(ますもと こうすけ)
・三井大志(みつい ひろし)
(株式会社空き家活用研究所 代表、株式会社キュワンシステム 代表 兼務)
子会社代表 ◆ 株式会社スマートフクシ 代表取締役 高橋美加(たかはし みか)
◆ 株式会社アイデアル 代表取締役 飯野由布(いいの ゆう)
部長・支店長 <部長>
人事部長:宇井孝夫(うい たかお)
経営企画部長:松原真弓(まつばら まゆみ)
管理部長:林香織(はやし かおり)
パートナー開発部 部長:山本裕貴(やまもと ひろき)<関西支店>
支店長:白井孝明(しらい たかあき)
監査役 高橋弘行(たかはし ひろゆき)
顧問 亀山 幸吉(淑徳大学短期大学部名誉教授)
取引銀行 三井住友銀行 日比谷支店
みずほ銀行 渋谷支店