ジャスミーが目指す情報新時代|ジャスミー株式会社のビジネスモデル調査

ジャスミーが目指す生活者本位の情報新時代とは?

今の時代は大きな転換期にあると言われています。1990年代後半に起きたIT革命(※1)により私たちの生活は大きく変化しています。詳しく述べると、パソコンやインターネット、携帯電話などのオフィスや家庭への急激な普及とそれに伴う経済や社会、生活の変革などが行われました。

IT革命以降も大きな進化は続いており、巨大な変化は2010年代に入っても継続しています。その変化は、経済活動から家庭生活、行政や政治のあり方に至るまで、前世紀には考えられなかった状況が出現していると言えるのではないでしょうか。

また、このITにより進化は大きく時代を変化させており、今では「第4次産業革命」という“大きな波”が、世界を飲み込みはじめています。それは、あらゆるモノ・人・サービスがインターネットでつながり、私たちの生活のあらゆる分野に入り込み拡大し続けています。この“大きな波”からは自動車配車サービスなどのシェアリングエコノミー、AIを駆使した自動運転やロボティクス産業、決済レスを実現した無人コンビニなどの新しいモノやサービスが生まれてきています。言葉だけでもこの変化を実感している人は多く、そのサービスを利用している人も多いのではないでしょうか。

※1:IT革命とは、コンピュータやソフトウェア、データ通信回線などの情報技術(IT:Information Technology)の発展と普及に伴い、社会の様々な側面に急激に押し寄せる不可逆で巨大な変化のこと。

情報を独占するプラットフォーマー|ジャスミーの見解

現在のインターネットを利用したサービスの多くはGoogle、Apple、Facebook、Amazonなどに代表される巨大な企業によって提供されています。ユーザーである私たちは、サービスを無料で利用する代わりに、本来自分が所有すべき行動履歴などの個人のデータをプラットフォーマーに渡しています。これを基盤にして、通信ネットワーク、アプリケーションなどのサービス接点からやり取りされた大量のデータが、プラットフォーマーの中央集権型システムによって独占的に集められ、管理分析され、様々な用途で使用されています。

皆様も利用しているかもしれませんが、例えば自分が何か新しいウェブサイトやスマートフォンアプリケーションを利用する際に、Facebookの情報を利用してログインを行うという場面に遭遇したことはありませんでしょうか。このサービスも莫大な情報を保有しているFacebookだからこそ、実現を可能にしているサービスと言えます。逆にいえば、それだけの情報量をFacebookは保有しているということの裏返しでもあります。これを情報が一握りの企業が独占していると捉えるか、サービスが豊かになったから良しとするかという姿勢によって、国のサービスの発展は成長速度が変わってきてしまうのではないでしょうか。

これは正しい状態なのでしょうか。私たちは大手企業が管理しているからこそ、安全だと思っています。ただ、その点も本当に安全なのでしょうか。近年では、その保有するデータに対して、サイバー攻撃やシステム欠陥、人為的な管理ミスにより脆くも流出する事態が発生しています。また、ネットワーク上での行動から追跡、収集、分析されたデータが悪用され、本来望んでいないwebサイトへ導くための広告や言葉巧みなコンテンツが配信されることも、このサービスの裏側には存在します。急速に成長を続けてきた巨大プラットフォーマーたちはここにきて行き詰まりを見せ、大きな曲がり角にさしかかっています。

ジャスミーが打ち出す「データの民主化」という 基本思想

ジャスミーはこのIT時代において、どのようにデータがあるべきかという点に着目しています。それはつまり、個人のデータを再び本来の持つべき個人の手に戻し、セキュアな状態で分散管理する「データの民主化」を実現することを基本思想としています。

この思想のもと、「ジャスミー IoTプラットフォーム」は展開されます。企業と顧客とのプラッ トフォーム上での確かな信頼関係のもと、データを価値あるものとしてセキュアに相互交換できる環境を整え、新たな情報の 時代「ユーザー本位の情報新時代」を築いていきます。このプラットフォームを機軸に皆様と一緒に新しいIoTビジネスモデルを創出し、「情報新時代」において、再び日本が世界をリードする一助になれると確信しています。

確かに、データを活用することは正しい事ですし、それだけ有効にデータを利用できるという点においては利便性が高いと私たちも捉えています。しかしながら、問題になっているのは、そのデータを扱えるのが限られた企業だけであるという点ではないでしょうか。市場はもっとオープンであるべきだと編集部も捉えています。

ジャスミープラットフォームとは!?

先ほど「ジャスミー IoTプラットフォーム」という言葉が出てきました。これは一体どのようなプラットフォームなのでしょうか。言葉で説明をするよりも、動画をみていただいた方が理解が早いと思いますので、一度ジャスミーが打ち出している紹介動画をご覧ください。

もちろん、この動画を見ただけで具体的なイメージが湧く人は少ないと思います。しかしながら、イメージをできるか、できないかという点は非常に大きな違いとなります。現在進行形で進んでいる IoTという時代の進化を少しでも捉えていただければと思います。

IoT×ブロックチェーンによって生まれるサービス事例を紹介する動画を添付いたします。

少し事例を紹介していきます。

・ドローン宅配

都市部から遠く離れた地域にも時間通りに荷物を運べるドローンを使った宅配です。
スマートフォンで連絡すれば自分が現在いる場所まで届けてくれるでしょう。

・AI家電

家電にAIが搭載されることによって、さらなる利便性の向上が期待されています。

冷蔵庫にAIを搭載することで、例えばどのような食材が冷蔵庫内に残っているのか、その食材を使ってどんなレシピが作れるかを冷蔵庫が教えてくれるようになります。

・AIスピーカー

AIスピーカーに話しかけるとその日の天気を教えてくれたり、お気に入りの音楽を再生したりすることができます。
また、Eコマースサイトと連携させることで、ショッピングすることも可能になっていきます。

・遠隔診療

体にセンサーを取り付けることで血圧・体温などを自動測定し、医療機関が遠距離にあっても自宅で診療してもらえるサービスです。

通院の交通費節約から待ち時間の節約までできます。

・スマート農業

農業は現在後継者不足・人手不足に悩んでいますが、近年ではAIやGPSを活用した無人トラクターなどによる「スマート農業」の確立も進んできています。

ICTの活用で作物の生育期間や日照時間のデータが蓄積でき、作物の最適な育て方を導いてくれます。

・会計クラウド

商品の注文から会計まで一括してクラウド管理ができるシステムです。

例えば、外出前にAIスピーカーで注文していた商品データが店に共有されることで、オーダーから会計までクラウドで一元管理できるようになります。

売上を全てデータベース化させることができ、締めも楽になります。

・無人走行バス

バスの運転手不足が問題になっている中で、無人走行バスがあれば遠距離の走行も可能となり、高齢者や学生の負担が減ります。

将来的にはバス停ではなく自分が指定した場所まで迎えに来てくれる可能性もあります。

ジャスミーが手がけるコンテスト「Jasmy IDEA Award」

ジャスミーは、IoTサービス開発者育成活動の一環として、2019年10月にアイデアコンテスト「Jasmy IDEA Award」を開催するようです。では、どういった内容のイベントなのか、そのイベント内容について紹介します。

「Jasmy IDEA Award」は、Jasmy IoTプラットフォームにおいて新しい価値を提供するサービスの企画やアプリケーションでイノベーションを目指す志のある開発者およびプランナーの方々を広く支援すべく、その事業アイデアを創造して競う開発コンテストです。

本コンテストにて魅力的な事業アイデアを産み出した参加者に対して、事業連携や事業化支援の検討を予定しています。

ジャスミーは信用できるのか?

普段聞きなれない名前を耳にした時に、信じて良いのかどうか。そういったことが頭の中をよぎることもあると思います。では、ジャスミープラットフォームに参画している企業にはどういったところがあるのでしょうか。この点を紹介したいと思います。

この参画企業で言うと「トランスコスモス株式会社」がジャスミープラットフォームに参画しているようです。トランスコスモス株式会社は東証一部に上場している企業であり、デジタル技術を取り扱う企業としては、黎明期からITサービスを支えている企業ではないでしょうか。そのような企業がジャスミープラットフォームに参画しているのは、信用度の面からしても高いですね。このようなリリースがありましたので、以下引用とします。

トランスコスモスはジャスミーとともに、両社が保有するノウハウ、技術、開発力のシナジー効果により、新しいブロックチェーン技術やIoTを応用したコンタクトセンタープラットフォームの事業創造に向け、2018年12月より共同での事業検討を開始しました。

その後、ジャスミーがJasmy IoTプラットフォームの普及促進を目的とし設立した「Jasmy Initiative」にトランスコスモスが参画し、「Jasmy Initiative」の会員企業とともに、開発環境・プラットフォームの提供、開発支援、技術支援をしながら、次世代のコンタクトセンターを実現すべくアプリケーションの開発・実証実験に着手しました。

引用:https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/190627.html

ジャスミープラットフォームはどのようにして利用できるのか?

ジャスミーのサービスには5つの代表的な特徴があります。その5つの特徴についてそれぞれ紹介をしていきます。

IoT化戦略とマネジメントの支援

IoT(※2)化について、何を目的とし、どのようにしてユーザーの満足に貢献していくか、その事業戦略や経営課題の解決がまず求められます。ジャスミーは、顧客企業に寄り添い、IoT化による成果を出すための製品企画から、IoT導入支援まで、一気通貫で手伝ってくれます。

※2:IoT(Internet of Things)により、インターネット経由でセンサーと通信機能を持ったモノ達、例えば、ドアが「今、開いているよ。」、工場内の機械が「調子が悪いよ。故障しそうだよ。」、植物が「水が欲しいよ。」、猫の首輪が「今トイレにいるよ。」等とつぶやき始めるのです。これらの情報をインターネットを介し様々な場所で活用することができます。

IoTプラットフォーム

ジャスミーは独自の発想と最新のブロックチェーン技術により、IoTから送られるデータをセキュアに効率よくマネージできるIoTプラットフォームを提供します。また、IoT機器に対して、 ユーザーが安全にデバイスを管理・操作するとともに、顧客企業がIoT機器の状況把握を行うなど、一元的に管理することができるサービスも提供します。

※3:ブロックチェーン技術とは、データ管理システムにおけるネットワーク形態の一種です。従来のデータ管理システムは中央集権型システムと呼ばれ、ユーザーの取引データのすべてを管理者であるサーバーが管理しています。しかし、ブロックチェーンシステムでは、管理者が存在せず、取引データをユーザー同士が管理しています。

つまり、従来のように取引データを一つに集めるより、複製を分散させ、お互いを監視させることでデータの整合性を保つ仕組みの方がデータをオープンにでき、安全というわけです。そのため、「維持費が低コスト」「取引データを持つユーザー全てを攻撃することは事実上不可能なのでセキュリティ面でリスクが低い」「取引データをオープンにできる」などのメリットがあります。

IoTデバイスの提供

IoTには、センサーと連動して、感知測定されたデータを送受信するなど、遠隔操作の為のコマンドを授受するなどの機能をもったIoTデバイスが必要です。ジャスミーは顧客企業に対し、過度の負担なく、IoTシステム構築に必要な機能を組み込めるIoT通信モジュールやウェアラブル・デバイスなどのベースモジュールの提供と、そのライセンスを提供していきます。

IoTサービスのための開発環境の提供

ジャスミーは様々なビジネス領域の顧客企業に対しIoTサービスの実現に必要な開発環境を提供していきます。また、アプリケーションを開発していくための開発者コミュニティを整備し、サービスラインナップの充実を図っていきます。

セキュアなデータ分析環境の提供

ジャスミーは顧客企業がIoTにより測定感知されたデータを分析、利活用できる環境を整備し、新しい付加価値サービスの創出に貢献します。同時に、個人のデータを一元集中管理する既存のプラットフォーマーとは一線を画した、分散管理型のブロックチェーン技術による民主的な手法で個人の権利を尊重したデータ分析を可能としています。

ジャスミーが持つ2つのコアサービス

 

「情報新時代」に対応したジャスミーならではのコンポーネント(要素・部品・機能群)を多数用意していきます。 特に、それらを容易に活用 できるよう、核となるコンポーネントを集約した2つの独自コアサービス「セキュアナレッジコミュニケーター(SKC)」と「スマートガーディアン(SG)」を用意しました。

SKC (Secure Knowledge Communicator)

SKCは、基本思想である「データの民主化」に基づき、生活の中から生まれてくる様々な個人に帰属するデータを個人のものとして、安全に一元管理できるJasmy IoT Platformのコアサービスです。 今までは、本人の許諾のもととは云え、自身にまつわる多くの情報は、各企業に提供され、各社のデータベース内で管理されていました。ジャスミーはこれとは正反対の発想で、個人に帰属するデータは自身のものとして、自身で管理できる仕組みを構築しました。これにより、IoT機器の所有者やサービスを受けるユーザー個人が、自身にまつわる情報を企業への情報提供の可否を含めて、自らが制御・コントロールできる環境を実現します。その機能は、大きく3つあります。ひとつは、ジャスミーが独自に提供するブロックチェーンを簡単に利用開始できる本人認証と登録機能(Know Your Customer:以下KYC)、次に、セキュアに自らのデータを自身のスマートフォンやブロックチェーン上に分散管理・蓄積する機能。最後が、ユーザーが自らの意思で自身のデータの授受を許諾したり、トレースしたりできる機能です。これにより、企業側においても、様々なデータや個人情報を常に自社で保持することなく、ユーザーが望む形で必要なときに適宜利用することが可能になります。

SG (Smart Guardian)

SGは、Jasmy IoT Platformのもう一つのコアサービス。SGを使えば、IoT機器を簡単かつセキュアに独自ブロックチェーン網に登録、同時に持ち主のユーザーしか使用できない環境が実現されます。ユーザーは、安心して感知、測定されたデータの送受信や遠隔操作の為のコマンドの授受ができます。また、独自のブロックチェーンと分散管理型ストレージの二重構造でセキュアにそれらのデータを保管・管理できる環境も提供します。

 

ジャスミーが説明するデータの重要性

ジャスミーの開発者育成の取り組み

ジャスミーでは社会を変えるようなビジネスアイデアを生み出す活動、開発者を育成する活動も行っています。
例えばジャスミーが開催する「Jasmy IDEA Award」というイベントは、IoTを絡めた独創的なアイデアを応募し、優秀者を表彰します。また、審査員からのフィードバックもあるため、アイデアの創出と開発者育成の両方を促進するイベントです。

同様に「Jasmy IDEATHON」というイベントは、一般の方やプランナー、マーケッター、経営者まで幅広い方を対象にしたものです。
イベントでは、
・ジャスミーの考える「データの民主化」の基本思想
・Jasmy IoTプラットフォームの基本設計やコアサービス
・IoT×ブロックチェーンを活用したサービスアイデアの創出
・新サービス、新商品、新事業のビジネスアイデアを創出するプロセス
について学ぶことができます。

こちらも、アイデア創出や開発者育成の一端を担ったイベントとなっており、話題のIoTやブロックチェーンについて知見を広げることができるため、一般の方にもおすすめです。

IDEATHONのダイジェスト

ジャスミーが利用するIoT基盤

ジャスミーが利用するIoT基盤は、ブロックチェーン技術を活用し、IoT機器ネットワークのセキュリティ、マネジメント、エコシステムという3つの要素を利用各社へ提供するようです。これによって、IoTシステムの構築にかかるコストを削減することができるといいます。

また、ジャスミーのIoT基盤は、同社が提携するニュージーランドCentrality Limitedと共に開発した、独自のプライベート型ブロックチェーンを利用しています。

IoTに特化したコンセンサス(合意形成)アルゴリズムを採用しており、ブロックの生成間隔は1秒未満と極めて短い時間です。

ジャスミーは、このIoT基盤で提供するブロックチェーン網を総称して「Jasmy.NET」と命名しています。

ブロックチェーン技術説明

ブロックチェーンとは仮想通貨でのやり取りの履歴などを記録できる技術です。

現在のインターネットの情報記録では、サーバーに様々な情報が記録されます。

しかし、ブロックチェーンはそうではありません。大げさではなく、ブロックチェーンを管理しているのは、私たち自身です。

厳密な事を言うと複雑になるので詳細は省略しますが、ブロックチェーンのデータはみんなで証明し合っているイメージです。

この管理方法を採用することで、中央集権的な管理が不要になり、仲介業者の存在も不要になります。

またデータ改ざんにおいても、ブロックチェーンを活用すると、多数決のような方法で正しいデータを選んでいくことができます。

ジャスミー株式会社の会社概要

会社名 ジャスミー株式会社
代表取締役社長 佐藤一雅
所在地 東京都港区港南一丁⽬9番36号 アレア品川
設立 2016年4月5日
事業内容 IoT向けのプラットフォームおよびソリューションの提供

編集部のまとめ

「遠隔診療」「ドローン宅配」「AI家電」。これらのサービスは、近い将来私たちにとても利便性の高いサービスを提供してくれるものではないでしょうか。もちろん、これらのサービスの一部は、既に私たちの生活の中に浸透しています。

かつての時代には「分からない」「イメージしにくい」などと言われていたテクノロジーが、私たちの生活向上をさせる時代に突入していると言えるのではないでしょうか。

ただ、このような利便性の高いサービスは一部の大手資本を持つ企業が生み出しているとも言えます。最新のテクノロジーを研究し、開発し続けていくためには大きな資本が必要になります。そうなってくると、一部の企業だけが開発をすることができ、多くの企業は最先端のテクノロジービジネスに関係することができなくなってしまいます。

こういった現状を打破できる大きな可能性を持つサービスこそ「ジャスミープラットフォーム」なのではないでしょうか。

一部の企業がテクノロジーを独占するのではなく、個人のデータを再び本来の持つべき個人の手に戻し、セキュアな状態で分散管理する「データの民主化」にできるのであれば、そこには素敵な未来が待ち受けているのではないかと思います。